熱中症

 
 熱中症により病院に救急搬送をされる方の数は、毎年5万人ほどいらっしゃいます。熱中症にかかると、急にめまいがしたり、発汗をしても体温が下がらなくなったり、突然気分が悪くなって嘔吐をしてしまったりといった症状が現れます。これらは、症状の程度に差があり、一見するとすぐに回復しそうに見えることもありますが、最悪の場合、熱中症が原因で死に至ることもあります。
 
 熱中症による搬送される方は、7-8月の真夏だけではなく、春や秋にもいらっしゃいます。また、高齢の方が発症しているイメージや学生が部活中に発症しているイメージなどがあるかもしれませんが、統計を見ると、年齢・場面にかかわらず、あらゆる方が発症しています。
 
 中でも、業務・作業中に熱中症を発症しているケースが多く見られます。たとえば、真夏の工事現場で長時間肉体労働をしているときや、風通しの悪い工場にて休みなく作業をしているときなどで発症しています。
 近年では、熱中症の予防に対する意識が高まり、水分補給や休憩を取るようになっていますが、すべての職場において、十分な予防体制が取られているとは言い難い状況があります。
 
 業務・作業中に熱中症を発症した場合には、労働災害が認定され、事業主に損害賠償を請求できる可能性があります。労働契約法第5条において、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」ということが明文化されています(安全配慮義務)。
 
 熱中症は一般の方にも馴染みのある症状なだけに、軽く捉えられてしまったり、個人の責任を問われたりしまいがちですが、立派な労災事故です。業務・作業中、職場で熱中症になった場合には、弁護士にご相談されることをおすすめいたします。
 

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